界面活性剤と白髪のお話し
今回、界面活性剤と白髪のお話しです。
私は40代になりますが白髪が1本もありません。
5歳下と9歳下の弟と妹は既に白髪があり、両親も早くから白髪が出ていたので、
遺伝ではなさそうな気もします。
特に白髪予防に何かをしてきた訳ではないのですが、唯一やってきた事といえば、
美容室で働いているということもあり、20年以上市販のシャンプーは使わなかった事。
これが何か頭皮環境に影響があるとしたら、シャンプーの成分による細胞老化への影響の違いなのかな?と思います。
その影響を与える、シャンプー選びの基準にしておくと便利なシャンプーの洗浄主成分、
「界面活性剤」のお話しを今回はお伝えしようと思います。
界面活性剤とは、本来は分離してしまう「水」と「油」を乳化作用という働きによって混ぜ合わせることで、皮脂や汚れを浮かせて落とすことができるので、台所洗剤やシャンプー、化粧品等に入っています。
ドラッグストアなどで購入できる市販のシャンプーの界面活性剤は、「ラウレス硫酸ナトリウム」と、最近まで使用されていたけれど、今は使われなくなった「ラウリル硫酸ナトリウム」。なぜ使われていないかというと、分子が小さく、毛穴や地肌に残ることで刺激性皮膚炎を起こしやすい為、
危険だからだそう。
「ラウレス硫酸ナトリウム」は「高級アルコール系界面活性剤」というランクですが"高級"だからと言って、高級=良い。ではなく、最も高い洗浄力を持ち、原材料も安い為、大量生産されるシャンプー剤の多くに使用されています。ただ、洗浄力が高すぎる為、必要な皮脂まで落としてしまい頭皮環境を乱してしまう可能性があることから、シリコン等の添加物で薄めることで洗浄力をマイルドにしていますが、今度はこのシリコンが地肌に残りやすいということで、「シリコンが入っているのか、(ノン)いないのか?」という流れになった背景があります。
高すぎる洗浄剤を使い続けると、カラーリングの色やパーマを落としやすくしたり、
外の刺激から守るはずの必要な皮脂膜まで落としてしまい、そこに紫外線などが直で当たる事で、
乾燥したり、痒みや臭い、薄毛に対して悪影響があると言われているので、私達はあまりお勧めをしていません。
この間、ドラッグストアのシャンプーリサーチ(シャンプーコーナーで全種類の裏の成分表示を見る事)をしていると、半年前にリサーチした時よりも、商品が入れ替わり、「自然派」をイメージさせるものが増えました。
そして、総体的に洗浄成分は優しいものになっていて、ラウレス硫酸ナトリウム使用の物は、
○○クスや○○テーンなど大手メーカーの、昔からある商品くらい。
最近のシャンプーの界面活性剤は、ココイルメチルタウリンNaや、
オレフィン(C14-16)スルホン酸Naなどが使われていて、洗浄力は程よくあり、
シリコンではないけれど他の添加剤で調節しています。
その代わり全体的に1500円越えと価格も上がってきましたね。
サロンのシャンプーとあまり変わらなくなってきました。それでもサロンのシャンプーが市販の値段より高いのは、基となる界面活性剤を始めとする内容成分の「質」が違うからなんです。
世の中に売れる為に作られたシャンプーよりも、将来の地肌や髪の事を考えて、安心して長く使えるように作られている物が多いからです。
界面活性剤の観点からみて、もし髪に悩みがあるのであれば、使うものを見直してみてもいいと思います。
サロンのシャンプーは、実際来店された時に試すこともできますし、私達がお客様の髪に合ったシャンプーを見立てるので、ドラッグストアの棚の前でシャンプーどれにしたらいいか分からない??と、髪に合うか分からないまま、何となく良さそうかな??…と半分賭けで買うこともないのです。
シャンプー選びの際は、色々使っていく中で好みの香りだったり、使用感だったり、
パッケージで選ばれると良いと思います。私はオイリー肌で自然派が好きなので、
余計なものが入っていないか、香りが自然か、地肌がスッキリするかで選んでいます。